追想 その3

歯で悩む人たちのストーリーはだいたい皆同じようなものだ。
例外もあるが、実はそのほとんどが似たような原因ばかりである。

歯医者ガチャというか、たまたま近くの歯医者のスタイルが、患者のニーズと合っていた、
あるいは合っていなかっただけのことなのだが、そもそも、
多くの患者さんは自らの真のニーズについてわからないまま、歯科医院を訪れる。
病院というものに対して、画一的なイメージを持っているから、医者や歯医者はだいたい同じようなものだと考えてしまう。

まあ、あながち間違いではないのだが、これは半分正解で半分誤りだ。

病状や疾患の「程度」が低ければ、医者、歯医者のレベルはさほど関係ない。
しかし、病状や疾患の「程度」が高ければ高くなるほど、対応できる医者、歯医者は
かなり限られてくる。かなりである。

疾患の程度が高いにもかかわらず、歯科医師の対応レベルが低い。
歯で悩む人たちのストーリーとは、このミスマッチから始まる。
そして、そのミスマッチに、双方が気づいていないことがさらに問題を大きくしている。

歯を悪い状態にしてしまう流れがある。

1 糖を過剰に摂取する食生活
2 歯磨き不足
3 痛みを取り除くためだけの歯科治療
4 歯科治療によって引き起こされる疾患
5 再発する痛みや疾患に対する一時的な治療
6 1~4を数年単位で繰り返す。
7 さらに問題が大きくなり、歯を失い始める

ほとんどがこれである

続く