審美歯科

We shall never know all the good that a simple smile can do. by Mother Teresa

ただの笑顔であっても、それは私たちの知らない可能性を秘めている(マザーテレサ)

審美治療の前に

美しい口元は美しい笑顔をもたらしてくれます。素敵な笑顔や引き締まった口元には品格が宿ります。顔の印象の大部分は口元によるものだという事をご存知ですか?
目元より、口元を隠すほうが顔の特徴を半減させます。
口元が顔の印象に与える影響はとても大きいのです。

もし、顔の印象を変えたいと思うなら、最初に口元を変えることが最も効果的です。
美しい口元を獲得するためには、歯並びを改善する以外にも方法があります。
それは、口の周りの筋肉を効果的に使う方法です。
口の周りの筋肉をしっかり動かすことで、引き締まった綺麗な口元を演出します。
そのためのトレーニングとして、できるだけ口元を意識して会話したり、口元のエクササイズとして大きくゆっくりと あ・い・う・え・お と行うのも効果的です。
歯並びが良くても口元が緩んでいると美しさは半減します。

口角を持ち上げて、笑顔の練習をするのも良いでしょう顔の筋肉をしっかり、ゆっくり動かすことを意識してください。

審美治療に関する誤解

審美歯科という分野は、歯科治療を総合的に考えている歯科医師にとっては、特別なものではありません。
歯科治療をあらゆる視点で考え、口腔全体の機能回復を最大限まで考慮すれば、おのずと美しい歯の形、歯並びにつながるからです。

しかし今日までの一般的な歯科治療のほとんどが対症療法でした。口腔の持つ機能を根本から考えて治療しなければ再発のリスクも高まります。
また、美容歯科と称し、なんでも削って白いものを被せる方法が、派手な広告などで認知されてしまい、一般の人たちにとって審美歯科は美容整形と同じような認識をもっているのではないでしょうか?
もちろん、一般的な歯科治療、美容歯科のどちらも、その時代や地域にとって必要とされてきたからこそ、今もそういった診療体系があることに異論はありません。

しかし同時に、歯科医師の中にも今までの歯科治療を見つめ直し、より良い未来のために新しい歯科医療の開拓をする人たちが増えてきていることを知っていただきたいと思います。
歯科医療を本当に根本から考えるのであれば、審美性と機能性は同時に成り立つものであり、どちらか一方だけが優れてしまうと、後々問題が生じ易くなります。
本当の審美歯科治療とは、奥歯と前歯の正しい関係、健全な歯周組織、将来的に安定した歯と歯肉の形状、適切な顎の位置、適切な噛み合わせ、などをきちんと考慮し、豊富な経験と精密な治療を施すことで成り立つ治療です。
前歯にセラミックを被せる、ホワイトニングで歯を白くする、矯正で歯並びを綺麗にする、どれも見た目を美しくするために行われるものですが、その美しさが長持ちし、審美治療が他に悪い影響を与えないようにするための注意点を教えましょう。

  • 前歯をセラミックでかぶせる方法について
  • 複数の歯を被せるときには注意!!
  • 前歯の角度はとても重要

ホワイトニングについて

ホワイトニングには2つの方法があります。

  1. 歯科医院で行うオフィスブリーチング(OB)
  2. 自宅で行うホームブリーチング(HB)

OBはすぐに白くなりますが、後戻りが早く、何回か繰り返さなければならないので費用もかかります。HBは時間がかかりますが、ゆっくり漂泊するため、OBに比べて後戻りが遅いのが特徴です。
また、費用もHBより安く済みます。
時間に余裕があるのであれば、HBをお勧めします。しかし、できるだけ早く、そして後戻りを少なくしたいということであれば、最初にOBを行い、次の日からHBを行う方法もあります。

歯や歯肉に問題があるとホワイトニングはできません。

必要に応じて事前に歯科治療を受けてください。
ホワイトニングジェルの濃度にはいろいろと種類があります。
日本人のエナメル質はもともと薄いため、10%未満が良く用いられますが、歯科医師の判断によっては高濃度のジェルを使うこともあります。
人によっては、歯がしみたり、歯肉が痛くなることもあるので、そのような場合は使用を中断し、歯科医師に必ず相談して下さい。

歯が白くなればなるほどに、もっと白くしたくなる気持ちが湧いてくることもあります。あまりやりすぎてしあうと、歯を痛めてしまうこともあるので注意しましょう。
行う前に写真を撮っておくことで、変化を客観的に判断できるでしょう。
ホワイトニング期間は、コーヒー、赤ワイン、喫煙など、歯に色がついてしまうようなものはできるだけ控えてください。

成功する審美歯科治療のポイント

  • しっかりと時間をかけること
  • 事前に医師との打ち合わせを入念に行うこと
  • 仮歯で十分な確認を
  • 総合的な治療ができる医師に依頼する
  • 人として信頼できる医師に任せること

審美歯科の費用と治療期間の目安

ゴールド(20K or PGA)

インレー 88,000円
(治療期間の目安1週間~2週間)
アンレー 99,000円
(治療期間の目安1週間~2週間)
クラウン 176,000円
(治療期間の目安1週間~2週間)

ハイブリッドセラミック

ダイレクト 11,000円~33,000円
(治療期間の目安1回~2回)
インレー 60,500円
(治療期間の目安1週間~2週間)
アンレー 71,500円
(治療期間の目安1週間~2週間)
前装冠 88,000円
(治療期間の目安1週間~2週間)
ジャケット冠 77,000円
(治療期間の目安1週間~2週間)
(前歯、小臼歯のみ)

オールセラミック

インレー 88,000円
(治療期間の目安1週間~2週間)
アンレー 88,000円
(治療期間の目安1週間~2週間)
ラミネートベニア 88,000円
(治療期間の目安1週間~2週間)

セラミッククラウン

メタルボンド 143,000円
(治療期間の目安1週間~2週間)
ジルコニア 165,000円
(治療期間の目安1週間~2週間)

ホワイトニング

ホワイトニング(上下顎) 66,000円
(ホームホワイトニング)
ガムブリーチング 5,500円~

審美歯科についてよくある質問

  • どんな歯でも白くなるのですか?

    なりません。無カタラーゼ症の方、虫歯のある歯、補綴物や修復物は対象外です。無カタラーゼ症の方はホームホワイトニングができません。オフィスホワイトニングやウォーキングブリーチ法は可能です。またテトラサイクリン歯の場合、程度によって白くできる限界があります。 全ての歯が一概に白くなるわけではないので、事前に歯科医師ときちんと確認しましょう。

  • その効果はどの位維持できるのですか?

    ホワイトニング方法と日常の食事内容によって異なります。

    短ければ数日、長ければ6ヶ月〜12ヶ月を目安にしてください。基本として、オフィスホワイトニングは維持しにくく、ホームホワイトニングやウォーキングブリーチ法は維持しやすいと言えます。

  • ホワイトニングができない場合はありますか?

    虫歯や歯周病がある人はできません。

    歯が欠けていたり、大きなひび、割れがある場合は知覚過敏や神経の炎症を引き起こすことがあります。また、補綴物や修復物は白くなりません。また、無カタラーゼ症の方はホワイトニング方法が限られます。ホワイトニング期間中は食事や生活習慣が制限されるので、本人の協力が必要不可欠です。協力度が低ければホワイトニングの成果も低くなります。妊婦の方、授乳中の方は安全性が確保されていないので避けてください。

  • 将来的に歯に悪い影響はありませんか?

    知覚過敏や歯の色ムラ、歯肉の炎症、歯の神経への悪影響などが挙げられます。

    ただし、ホワイトニングするための条件を整えて、きちんと行えばほとんど問題ありません。自己流で行ったり、歯科医師の注意を無視してしまうとリスクが高くなります。

    ホワイトニングは正しい診断のもとに正しく行ってください。

  • セラミックは変色が心配はありますか?

    セラミック自体は変色しません。ただし歯磨きや噛み合わせでセラミック表面が傷ついたり欠けたりすると色素沈着を起こすことがあります。またハイブリッドセラミックと呼ばれる材料はセラミックではなく樹脂なので変色します。

  • はぎしりや噛み合わせが強いのですが、セラミックは可能でしょうか?

    歯軋りや噛み合わせが強い方にもセラミック治療は可能ですが、セラミックの破折、脱離、歯の周囲組織の炎症、歯の神経の炎症、顎関節症などを誘発しやすくなります。

    このため、正しい噛み合わせの確保、定期検診、就寝時のマウスピースの使用、生活習慣の改善、歯科医師の高度な治療技術が必要となります。特に歯科医師の診断力、治療方針、治療技術は重要です。

    セラミック治療を正しく行うためには、様々な必要条件を満たすことが大切です。

  • 周囲の歯との違和感はありませんか?

    色や質感、舌感など、ほとんど違和感はありません、ただし、色の設定次第では多少の誤差が生じる場合もあり、歯科医師の治療方針や歯科技工士の技術力によって患者様が満足できない場合もあります。テトラサイクリン歯(幼少期にテトラサイクリン系抗生物質により変色した歯)、ホワイトニング後の色、以前に装着した古いセラミックの色に合わせるのは難しい傾向にあるので、必ず治療前に歯科医師とよく相談してください。

  • 治療時に痛みはありますか?

    症例によって異なります。麻酔を一切必要としない場合もあれば、麻酔を使用しなければならない場合もあります。治療前の状態、治療のゴール次第で治療時に痛みが予想される場合がありますが、麻酔をしっかり行うことで、痛みはほとんどありませんが歯科医師の治療技術次第と言えます。

  • オールセラミックとハイブリットセラミックの違いはなんですか?

    オールセラミックは100%セラミッミックを使用していますが、ハイブリッドセラミックはハイブリッドレジンとも呼ばれ、そのほとんどが樹脂でできています。樹脂にセラミックの粉末(フィラー)を混ぜたもので、樹脂そのものより耐久性が向上しています。ただ、あくまでも樹脂なので、オールセラミックに比べて耐久性は低く、変色や咬耗を生じます。

    どちらが良いかについては症例次第で異なりますので、ケースによって使い分けることが大切です。これも歯科医師の治療方針、治療技術によって選択が異なります。

  • セラミックのデメリットはありますか?

    材質が非常に固いので噛み合わせをきちんと合わせないと、破折、脱離、歯周組織の破壊、顎関節症、不定愁訴につながることがあります。また、定期的に咬合の管理を行うことが必須です。金属に比べて予防管理をしっかり行わないと様々なトラブルにつながります。セラミックにも様々な種類があり、使い分けが大切です。セラミックを正しく扱える歯科医師を選んでください。