インプラント治療

虫歯や歯周病などで歯を喪失した後に、チタン製あるいはチタン合金製の人工歯根を顎の骨に埋め込み、それを土台として歯を修復する治療です。

入れ歯と違って、インプラントは顎骨と強固に結合します。それゆえ、まるで自分の歯と同じように用いることができます。また、ブリッジのように隣の歯に負担をかけません。失われた歯の機能を、一歯単位で再び一度取り戻すことができる方法だといえます。

インプラントの技術革新によって、いまでは多くの歯科医院がインプラントを施せるようになりました。そもそも、顎骨と強固に結びつくことで歯の代わりを果たすこの治療法はあまり難しいものではありません。外科処置をきちんと行える歯科医師であれば、比較的に安全行える治療法です。特殊なインプラント症例を除けば、むしろ下顎の第3大臼歯の埋伏抜歯のほうが難しいかもしれません。

難しそうで怖いイメージがありますが、他に問題がなく、骨がしっかり残っている症例であれば、比較的簡単な手術であり、基本事項を守れば痛みや腫れほとんどありません。

骨と強固に結合することから、入れ歯や矯正治療の固定源に用いる場合もあり、インプラントを応用した治療法も多種多様です。精密な入れ歯や、難しい矯正治療の問題をインプラントで簡単に解決できることもあり、インプラント需要はこれからも増えていく傾向にあると言えます。

インプラント治療が急速に普及する背景について

インプラント治療は2008年あたりから急速に日本全国的に拡大してきました。それまでは、ある一部の歯科医師が取り扱う治療法でしたが、最近では多くの歯科医師が取り扱うようになりました。

拡大していくと同時に、インプラントトラブルも増加し、社会問題としてマスコミも大きく取り上げるようになり、様々な意見が交差するのは周知の事実です。

インプラントの魅力は、なんといっても失った歯の機能を天然歯レベルで回復することであり、違和感の少なさや、噛み心地は、義歯やブリッジよりはるかに優れていると言えます。ただし、得られる機能と引き換えに、様々なコストやリスクが義歯やブリッジより高くなります。

義歯やブリッジの欠点を補えるインプラントが普及する理由として、その性能の高さが多くの人に認められていることは明らかです。インプラントの失敗率は、統計的に見ても少なく、諸条件をきちんと満たせば、安全に行える治療法だといえます。

しかしながらその一方で、インプラントトラブルに悩む患者が増えています。普及拡大していく中で、諸条件をきちんと満たしていないにもかかわらず、安易にインプラント治療を選択、施術する歯科医師がいることも事実ですその原因は、日本の歯科医療の実情にあります。今から50年以上前に制定された国民皆保険に支えられている歯科医療の本質は、「対症療法」であり、「根本療法」ではありません。

虫歯や病気の問題が小さければ十分通用しますが、問題が大きくなればなるほど、根本的に解決することは難しい現実があります。

歯科における国民皆保険は一人の歯科医師が沢山の患者を診察するための制度であり、一人一人の患者に対して、時間をかけて細やかな治療を行う制度ではありません。誤解のないよう申し上げれば、これはこれで必要な制度であって、対症療法と根本療法では、そもそも「目的」が異なるということです。医療機器や歯科材料、治療技術の発達するスピードと、「対症療法」を中心に行う日本の歯科医師の背景がミスマッチこそ、インプラントトラブルの大きな原因かもしれません。

安全で確実なインプラント治療がもっと普及するためには、歯科医師のモラルの向上、患者のインプラントに対する正しい理解、何よりも日本人の天然の歯の保存にこだわる文化が必要だと考えます。

正しいインプラント治療を行うためには、患者が歯科医師を正しく選ぶこと。歯科医師を正しく選ぶためには、患者がインプラントについてきちんと理解する必要があるのです。

インプラント治療の成功条件

インプラント治療の成功させるためには、成功のための諸条件をきちんと満たすことです。条件が満たされていればいるほど、インプラント治療は安全です。

成功の条件

  1. 歯科医師から十分な説明を受けている、患者がインプラント医療について理解している。
  2. 周囲に十分な骨があること(前後左右に1.5mm〜2mm以上の余裕が望ましい)
  3. 歯科医師の診断力、技術力が高い
  4. 糖尿病や心疾患などの全身疾患がない(あっても不可能というわけではありません)
  5. 喫煙を避けること(喫煙者にも治療は可能ですが、成功の確率は下がります)
  6. 顎骨の大きさや、力学的な問題にあわせたインプラントのサイズや種類を選ぶこと
  7. そもそも歯を失った原因を明らかにし、対策をきちんと立てること。
  8. 認可をうけたインプラントのメーカーを選ぶこと
  9. インプラント以外の歯科処置も丁寧にできる歯科医師を選ぶこと
  10. 歯科医師と患者さんがお互いに良好な信頼関係にあること
  11. あるいは各専門医と適切な連携がとれる環境にあること
  12. インプラント治療後に、定期的な健診を受けること

インプラントが失敗する原因

成功の条件を十分に満たしていなければ、インプラント治療は失敗する可能性があります。
安易な発想、手軽な気持ちで行うことは避けましょう。十分な診査を行い、インプラント治療を行っても良いのかどうか? 歯科医師としっかり協議してから判断することが大切です。そもそも、歯を失った原因を改善しない限り、再びインプラントを失う可能性があります。インプラントはただの道具にすぎません。定期的な検診は必ず受けるようにしてください。

インプラント治療に関連する各オプションについて
(移植材料 周囲組織環境について)

よくあるケースですがインプラント周囲に十分な骨や組織がない場合は、様々な移植材料やテクニックを用いて対応します。インプラント周囲組織の適切な環境は、治療成功の可否に大きく影響するので、十分に検討し、必要に応じて選択しなければなりません。その判断力(診断力)と治療技術は歯科医師の能力によって異なるので、歯科医師の選択は慎重に行うことをお勧めします。

歯科医師の技量によって、各オプションの種類と成功率が変動します。簡単な症例であればさほど問題ありませんが、困難な症例なればなるほど、オプションの質が成功率に直結します。説明に納得がいかない場合や、治療前の不安が解消できない場合は、複数の歯科医師に相談してみるとよいでしょう。

定期検診でインプラントの何をチェックするのか?

1 インプラント周囲の汚れの状態 (口腔内の清掃状況)
2 上部構造とかみ合わせの変化の有無
3 アバットメントの緩み、上部構造の緩みの有無
4 隣在歯とのコンタクトの緩みの有無
5 周囲歯肉の炎症、出血の有無
6 支えている骨の破壊、吸収の有無
7 他の病気がある方は、関連する状況について
8 最近の生活習慣や食生活の内容について

定期健診をきちんと行うことで、インプラントやかみ合わせ全体を正しく管理できるようになります。問題の早期発見、早期対策(早期治療)が何よりも大切なのです。

当院では、ザイブインプラントシステムアンキロスインプラントシステムを導入しています。

比較される入れ歯やブリッジの真実
~ふさわしい治療法を選択すれば良いだけ~

わかりやすく言えば、それぞれ利点、欠点が異なります。コスト、リスク、治療期間、適応範囲、それぞれあります。また、何よりも患者が真に何を求めているのか? 理想論ばかりでなく、現実的に考えること、そしてできるだけ将来の選択肢を残すことが重要です。

各治療方法の良し悪しを考える前に、患者にとって何がベストなのか?をしっかり吟味しなければなりません。だからこそ、歯科医師と患者の相互理解、話し合いが大切です。

とにかく費用を安く抑えたい治療期間を短くしたいのであれば、保険の義歯、ブリッジが良いでしょう。審美性、耐久性、装着感を良くしたいのであれば、インプラントは有効です。場合によっては、一時的に義歯、ブリッジを選択し、将来的にインプラントに変更することもできます。

また、将来のことを見据えて、全体のコスト、リスク、治療機関を最小限に抑えたいのであれば、最初からインプラントを選択する方が良い場合もあります。このように、様々な目的、条件によって正しい選択肢は異なります。何度も言いますが、大切なことは治療法の良し悪しではなく、患者が何を求めているのか? 患者にとって何がベストなのか?を明らかにすることが何よりも重要だということです。

入れ歯とインプラントの比較について

入れ歯の不快感は、使っている人にしかわからないものです。天然の歯に比べれば噛み心地も悪く、時間がたてば歯肉(はぐき)がやせて合わなくなります。合わなくなれば修理をしますが、繰り返される修理によって汚れも付着しやすくなり、修理するサイクルも短くなってきます。入れ歯のほとんどは多孔性の樹脂でできているため、細菌繁殖の温床になり易く、不衛生で入れ歯自体に臭いがつくことから口臭の原因にもなります。

入れ歯を長年使用すると、支えている骨は少しずつ減り、やがて入れ歯の適合性は悪くなりますが、適切なインプラントを入れた周りの骨はほとんど減りません。それどころか、骨がインプラントの周りにできるので、安定した環境を得ることになります。
ここが、入れ歯とインプラントの大きな違いです。

しかしながら、入れ歯にも利点が沢山あります。まず、治療期間が短く、基本的に外科手術が不要です。入れ歯にも様々な種類があり、審美性、耐久性に優れ、違和感を最小限に抑えた入れ歯もあります。インプラントに比べてコストが低く抑えられるのも魅力でしょう。

また、インプラントと入れ歯を組み合わせることで、お互いの欠点を補うこともできます。無理にインプラントを行うくらいなら、安全な入れ歯を選択するほうが賢明な場合もあります。目的に合わせて選択しましょう。

ブリッジとインプラントの比較について

ブリッジは隣の歯を削らなければなりません。歯を削ることで様々なリスクが発生することがあります。ブリッジの最大の欠点は、歯を削ること、歯に今まで以上の「力の負担」をかけること、その形態によって、今までより清掃性が悪くなることが挙げられます。

しかしながら、インプラントが普及するまでは、入れ歯に勝る利点を理由に、様々なタイプのブリッジが推奨されてきた歴史があります。世の中の一般的な視点でみれば、インプラントより、ブリッジや入れ歯の歴史が圧倒的に長いのです。

ブリッジの利点としては、インプラント、入れ歯より治療期間が短い。症例によってはインプラントより審美性が高い。歯を失う前と同じような感覚で使用できる。再治療が容易に行える。などが挙げられます。

条件がそろわないまま、無理にインプラント治療を行うよりも、そこそこの条件でブリッジを選択するほうが安全で快適なケースも少なくありません。インプラントと天然歯を連結させるブリッジもありますが、これに関しては、あまり推奨できる方法ではありません。ただし、かみ合わせの管理がきちんとできるのであれば、成功する確率は高いといえます。

インプラント治療は、入れ歯やブリッジにはない優れた点が沢山あります。しかしながら、安全かつ快適に行うためには様々な条件が必要となります。入れ歯やブリッジは、インプレント治療が向いていない方への優れた治療法であり、その歴史はインプラント治療より長く、様々な方法があります。

どの方法が最も優れているか?ではなく、あなたにとって、何がベストなのか?が大切です。歯科医師としっかり話し合い、自分にとって正しい選択をしてください

インプラント治療を成功させるために

インプラントは歯の機能を最大限取り戻すことができる一方で、医師の責任と患者様が注意すべきことは大きいものです。
以下にインプラントの詳細や、成功とためにすべきこと、注意すべきことを掲載しておきますので、インプラントをお考えの方は是非ご一読ください。

  • インプラント治療の歴史
  • インプラント治療の危険な話

インプラント治療の費用

基本診査 11,000円
(診査、診断・レントゲン・模型製作)
CT撮影 16,500円
フィクスチャー 330,000円
(インプラント体)
アバットメント 55,000円
(チタン)
71,500円
(ジルコニア)
上部構造 165,000円
ソケットリフト 55,000円~
(人工骨の移植を伴う場合のみ)
ボーングラフト 110,000円~

治療期間について

インプラント治療における治療期間は症例によって異なります。
最短で診査、診断から始まり、上部構造などの補綴物が使用できるまでの期間として、最短で3カ月~6カ月、人工骨の移植、歯肉の移植などを含めた症例は、6カ月~12カ月を目安にしてください。

インプラント治療についてのよくある質問

  • インプラント治療をしない選択もできますか?

    もちろんです。インプラント治療が最善だとは限りません。

    歯科治療における最終目標を明確にしたうえで、治療法を選択してください。また、医学的に正しいことが、患者さんにとって正しいとも限りません。

    医療とは、医学という科学と患者さんの事情や趣向の両方を加味して行われるものです。歯科治療には常に複数の選択肢があるので、ご自身にとって何がベストか?を明確にしましょう。ただし、どんな選択にも必ずメリットとデメリットがあるので、それぞれをきちんと理解したうえで選択してください。

  • インプラント手術の痛みや腫れはありますか?

    痛みや腫れが全くないということはありませんが、ほとんどの場合は麻酔や薬でコントロールできます。痛みは術後3日、腫れは術後3日〜7日を目安にしてください。また、歯科医師の治療方針、治療技術によって痛みや腫れの頻度が変わることもありますが、インプラント手術の必要条件をきちんと満たしていれば、基本的にインプラント治療において痛みや腫れが強く出るということはなく、抜歯をした時と同等あるいはそれ以下と考えてください。

  • インプラントの手術はどのくらい時間がかかりますか?

    インプラントを埋入する本数や、難易度によりますが、早ければ麻酔開始から終了まで30分、難症例の場合はおおよそ90分を目安にしてください。ただし、これには麻酔導入後の待機時間や、手術前、手術後の確認も含まれています。 インプラントを埋入する本数などによって変わりますが、ほとんどの場合は実際に外科処置を行っている時間は、10分〜30分くらいです。

  • インプラントの治療費はどのぐらいかかりますか?

    各地域や歯科医院によってことなりますが、フィクスチャー、アバットメント、上部構造を全て含めて30万〜50万円くらいを目安にしましょう。価格と治療の質が必ずしも比例するわけではありませんが、極端に安価なインプラントは避けてください。

    また、インプラント治療を行うにあたり、骨の増大を必要とする場合もあります。

    この場合は別途で5万〜20万円くらいかかる可能性があります。

    注意していただきたいのは、価格だけで選ばないこと、提示された価格と治療内容をきちんと把握する事(インプラント治療の価格を提示してきながら、他の必要な治療費を事前に提示しない歯科医師がいます)治療が上手くいかなかった場合の、追加費用の有無などを事前に確認することです。

    インプラント治療は、歯科治療において総合的な診断力、治療技術力が問われる治療法です。価格と治療内容、術後のリスク等をかならず事前に確認するようにしましょう。

  • インプラントは何年位もちますか?

    これは様々な条件によって変わるので一概には言えません。

    むしろ何年ももつと断言するような歯科医師は避けてください。

    わかりやすく言えば、インプラント治療前に、埋入条件をしっかり獲得し、埋入後も予防管理を怠らず、全身疾患などの他の疾患を併発しない限り、一生持つ可能性は高いといえます。つまり、天然の歯をしっかり予防できる環境と正しい生活習慣があれば、インプラントも天然歯同様に長持ちさせることができるということです。注意していただきたいのは、インプラントは複数の部品から構成されており、歯肉やかみ合わせに直接関与するアバットメントと上部構造については、加齢による生体の変化に順応できなくなる時が来るので、各状況に合わせて、調整、または交換が必要になる場合があるということを念頭に入れておきましょう。

    インプラントが何年持つかどうかは、歯科医師と患者さん次第だということです。

  • 他の歯科医院で歯を抜いてインプラントにしましょうと言われたのですが・・・
    歯を抜かない治療はできますか?

    抜歯の判定基準やインプラント治療を勧める基準は、歯科医師によって異なります。

    同じ症例や患者さんに対して、全く違う治療方針を提示されることはよくあることです。

    歯を抜く理由、インプラント治療を勧める理由についての明確な説明と、患者さんの十分な理解がないままに抜歯したり、インプラント治療を行うことは避けてください。

    歯を抜かない治療があるかどうかは、症例次第ですが、ケースによってはたとえ一時的に歯を保存できたとしても、近い将来に抜歯が懸念されるケースもあります。

    歯を抜くかどうか、インプラント治療にするべきかどうかには、十分な診断と、患者さんの理解が必要です。診断や治療方針に、理解が難しい場合は、迷わずセカンドオピニオンを受けるようにしてください。

  • 歯を抜かない治療はできますか?

    抜歯の判断は歯科医師の治療方針や治療技術によって異なります。

    歯科治療には様々な方法がありますので、まずは受診されることをお勧めします。また、一人の歯科医の判断だけでなく、セカンドオピニオンとして、他の歯科医師の意見も参考にしてみてください。

  • インプラントは誰でも受けられますか?高齢者でも大丈夫ですか?

    インプラント治療の可否については年齢で決まるものではありません。

    ただし、顎顔面が成長期にある場合は基本的に行うべきではないので、成長が完了するまでの年齢以下は避けるべきです。

    大切なことは年齢ではなく、インプラント治療における条件をきちんと満たしているかどうかが重要となります。基本的な条件として、顎顔面の成長が完了している、十分な骨の量がある、他の全身疾患がない、インプランと治療後の管理予防を定期的に行える、などがあり、患者さんの体調や、日常の生活習慣の内容、また、患者さんの協力度などによってインプラント治療の可否が決まります。

    必ずしも全ての条件を満たさなくとも、歯科医師の技術力、患者さんの生活習慣によって可能となることもありますが、原則として、必要条件を満たしていないほどリスクが高いということです。

  • 顎にインプラントを入れたいと思ったら「顎の骨が薄くて手術ができない」と言われました。何か方法はないのですか?

    インプラントを埋入するにあたって、そのままでは十分な骨の量が確保できない場合は、顎骨を広げたり、骨を増やす(骨移植)ことで対応できます。ただし、症例によってそれぞれ難易度があり、困難になればなるほど対応できる歯科医師も限られてきます。

    骨の増大は症例によってリスクを伴うので、適切な歯科医師の診断力、技術力が必要です。骨の増大が難しいと判断された場合は、専門性の高い歯科医師に相談することをお勧めします。

  • 手術後はどのように生活すればよいですか?食事はしても大丈夫ですか?

    インプラント手術後は痛みの有無にかかわらず、組織が落ち着くまでには一週間程度を要します。特に術後3日間は炎症反応が強く出易いので、飲酒、過度な運動は避けるようにしてください。また、歯磨きについてはあまり手術部に触れないよう周囲の歯をいつもより丁寧に行うようにしましょう。手術当日は手術後の麻酔効果が消えるまで、食事は控えるようにして下さい。飲み物は大丈夫ですが、過度に甘いものや熱いものは控えるようにしてください。麻酔の効果が消える前に、痛み止めをあらかじめ服用しておくと、術後の痛みが発現し難くなります。術後一週間、歯肉が落ち着くまでは、硬い食物や、刺激の強い食事は避けるようにしてください。手術方法や症例によって術後の注意点が異なるため、担当の歯科医師の指示に従ってください。特殊な症例でない限り、抜歯後の過ごし方と似ているので、さほど心配ありません。

  • 金属アレルギーがありますが、インプラント治療をしても大丈夫ですか?

    ほとんどのインプラントはチタン製なので、
    チタンアレルギーの方の場合は治療が難しくなります。

    インプラント治療は、フィクスチャー、アバットメント、上部構造の3つのパーツ、あるいはフィクスチャーとアバットメントが一体化したものと上部構造の2つのパーツによって構成されており、インプラントメーカーによって多少の差はありますが、チタン以外の金属を混ぜて合金として使用しています。それぞれのパーツに用いられる金属の種類にアレルギーがある場合は、アレルギーを含まない金属、あるいは金属以外の材料を用いたインプラントを選択するようにしましょう。

    上部構造はセラミックを用いることで、金属アレルギーを回避できますが、フィクスチャーとアバットメントはほとんどの場合で純チタンやチタン合金を用いるので、必ず担当の歯科医師に金属アレルギーがあることを伝えてください。

    また、ご自身の金属アレルギーについて詳細がわからない場合は、皮膚科等でアレルギーのパッチテストを受けてください。