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2013年08月20日 | 5年越しのジルコニアオールセラミッククラウン(タイザン)

  • Before

    症例-Before
  • After

    症例-After
  • この患者さんが初めて来院したのは2007年11月。

    他院にて右上中切歯の根管治療を受けていたが経過が悪く、症状も改善されないとのこと。

     

    根管治療はそれなりに適切に行われていたようではあるが、

    病巣が大きく、歯根を切除しなければならないことを説明したところ、当院での治療を希望された。

     

    審美的な問題よりも、基本的な問題が多々あったので、

    まずは、基本治療及び、右上中切歯の歯根端切除を最初の治療計画の主軸とした。

     

    お金と時間で解決できるものは後回しでもいい。

    でも、お金と時間をかけても治せない状況だけは避けるべきだ。

     

    少々歯が悪くても気にしないという人の気持ちはわからないでもない。

    しかし、ある一線を越えてしまうと、 取り返しのつかない状況になる。

     

    体感だけで判断すると、歯科治療はでたらめな方向にいってしまうのだ。

     

    この患者さんは、非常に理解力が高く、また、根本治療についても深く賛同してくれた。

    だがしかし、通院期間や、経済的制約もあるため、

    必要かつできることから優先順位をつけ、長期計画で段階的に治療していく運びとなった。

     

    最初の写真は、2年間の基本治療が終了してから3年後である。

    基本治療はすべて終わり、あとは審美改善を残すのみとなった状態だ。

     

    最初の基本治療終了後、定期的なメンテナンスをきちんと行い、

    この間、特に大きな問題も出なかったことから安心され、

    最後に気になっていた上下顎前歯の審美改善を希望された。

     

    最初の出会いから、5年越しの治療だ。

     

    ようやく、満を持したというところであろう。

    この間、お互いの信頼関係は少しづつ積み上げられていくものであった。

     

    僕の治療や指導が、患者の期待を裏切ればそこで終わりだ。

    ある程度の未来なら、約束できるのが歯科治療の良いところだ。

    条件を満たしさえすれば、歯は一生使えるものだから。

     

    うわべだけの治療は、結局後で高い代償を払うことになる。

    先に延ばしても良い問題と、先に延ばしてはいけない問題がある。

     

    完成の日、とても晴々した気持ちだったことを今もはっきりと覚えている。

    この美しさは、

    治療に関わる全ての人たちが、皆で積み上げた努力を表したものだと、勝手に思っている。